2020年7月23日木曜日

適度に体を動かすこと



東洋医学には導引法というものがある。呼吸とあわせて体を動かす健康体操である。有名なものとして華佗の五禽戯がある。虎・鹿・熊・猿・鳥の動作をまねることにより、体を動か、気の流れを良くする健康体操である。華佗の弟子の学んだ呉晋という人はこの術まじめに実行し、九十歳にもなっても、目が良く見えや耳は遠くはなく、歯も一本も抜けることがなかったと言われている。

華佗は戸の枢(とそぼ)がいつも動いていると、錆びることがないように、体を動かす大切さを説いている。また「身体を動かせば穀物の気が消化され、気血が流れ、病気にならない」と言っている。ただし疲れるほど体を動かしてはならないと注意している。

ただ日本では五禽戯を知らない人も多い。まずは何でもよいので無理のないところで運動を行うとよい。歩くや柔軟体操から始めてもよいと思う。毎日続けることが大切である。

運動というと何かスポーツと考える方も多いが、スポーツはやり過ぎると障害を起こすこともある。スポーツの種類によっては片方ばかり動かすバランスの悪いものもある。身体の基本的なバランスを整える運動を選んで行うことが大切である。スポーツ選手でもヨガやティラピスなどをとりいれるのは、スポーツを行う以前にバランスのとれた体が必要であるからである。これは一般人にも当てはまる。

体のバランスを整える運動法はごまんとある。どれが一番いいということは難しい。自分で行ってみて、合うものを続けると良いだろう。当院が知っていバランスを整える運動法をあげてみたい。

ヨガ、真向法、ティラピス、呼吸法、様々な気功法(スワイショウ、站椿功、八段錦、太極拳)、野口体操、西野流呼吸法など上げればきりがない。当院はスワイショウや西野流呼吸法が好きであり、実践して効果が高いと感じる。様々な体調不良も改善することができる。

無理のないところで、できるもので良い。まずは続けることが肝要だ。

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