お金を見張っておくこと
「金は天下の回りもの」という言葉は有名である。この言葉は江戸と上方では意味が大きく違う。藤本義一氏著「藤本義一の金に泣く人、笑う人」に次のように書いてある。江戸っ子は金は天下をぐるっと一巡して、また自分の懐に戻って来るととらえた。彼らにとってお金=お悪(オアシ)=不浄という考えがある。だから「宵越しの金は持たない」と見栄を張る。一方上方の商人は「金は天をあちこちと走り回っているからしっかり見張っていいなくてはならない」と考える。お金=お足である。お金は経済の血液、滞らせてはならない。循環させねばならないと言われる。だがどのように循環させるかが大切である。自分の欲望のまま、他人からの誘惑に乗ってお金を使ってはならない。現在は行動心理学を使った欲望をくすぐる罠があちこちに仕掛けられ、あなたのお金をくすねようとする。非常に巧妙なので罠に引っかかっていることにも気づかない。細心の注意が必要である。
お金に関する注意点
著者が考えるお金に関する注意点をあげてみたい。①ローン(借金)をしてはならない。
②収入のすべてを使ってはならない。
③節約し、貯蓄すること。
④資産運用(投資)を行うこと。
※①と④は 別項で詳しく書いてあるのでそこを見てほしい。
まず「①ローン(借金)をしてはならない」であるが、借金をしてしまうと余分に払うお金が増えてしまう。また借金を返さなくてはならないので、自由が利かず、自ら足かせをはめてしまう。経済的にも、精神的にも苦しくなる。詳しくは別項で述べてある。
節約し、貯蓄すること
「②収入のすべてを使ってはならない」と「③節約し、貯蓄すること」は一連のものとして見ることができる。稼いだお金を気の向くままに使ってはならない。自分の稼いだ金を好きに使って何が悪いと言われるかもしれないが、世界には金に関する諺がたくさんある。これも藤本義一氏著「藤本義一の金に泣く人、笑う人」から引用したい。・金の切れ目が縁の切れ目(日本)
・金のない男は帆のない舟のようなものである(イギリス)
・貧乏が戸から入れば、愛情は窓から飛び去っていく(フランス)
・愛想づかしも金から起こる(ドイツ)
・金がないのは首がないのより劣る(中国)
「金より愛情」ということがあるが、現実は金がなければ愛情も飛んで行く。信用も失う。お金に無責任なものと付き合ってはならない。ましてや結婚してはならない。
高級時計、高級車、高級マンションはあなたにとって本当に必要なものだろうか。高級なものに限らない。毎日当たり前のように飲む缶ジュースは本当に必要なのだろうか。子供の運動会のビデオ撮影は本当にいるのだろうか。皆がやっているから、当たり前となっているからといって放って置いてはならない。だからといって何でもかんでもやめればいいというものではない。健康に関するもの、精神の糧になるものにはそれ相応のお金をかけたほうがいい。ただそれも度を越してはならない。
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