資産運用というと投資を思い浮かべる人が多いが、投資を行う前にすべきことがある。
1.ローン(借金)を確かめること。
ローン(借金)をしないことが大切であるが、万が一借金がある場合にはその返済について考えなくてはならない。『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え 』ジェイエル・コリンズ 著, 小野 一郎訳、ダイヤモンド社には以下のように書いてある。
①金利が5%以上なら投資の前に借金を返すこと。
②3%以下なら投資を行った方がいい。
③3~5%の間なら先に返済してもよいし、投資を行っても良い。
実質リターン(=名目リターン - インフレ率)を考慮して参考にしてほしい。何よりも借金をしないことである。
2.当面の生活資金(現金)を用意しておく。
いくら必要ということはいえない。山崎元さんは3ヵ月と言っておられ、必要なら投資資産から切り崩せばいいと言っている。ただこれでは少なすぎるという人もいるだろう。コロナ危機のように急に仕事を失ったり、株価が大幅に値下がりしたりして、株式資産を切り崩したくない人もいるだろう。当面の生活資金は1~3年は必要だという人もいる。家族構成、仕事の安定さなどを考慮して、何か月分、何年分と用意しておくとよい。
3.不動産資産も考慮すること。
資産運用とは全ての資産の割合を考えることである。大きくは株式、債券、現金、不動産などである。日本人は不動産の割合が大きくなるきらいがある。相続で割合が大きくなるのは仕方ない部分もあるが、購入して大きくなりすぎるのは考えものである。日本人はローンをしてでも不動産を購入するきらいがあるが、不動産は値動きもあり、換金性も悪い。売買にも多額の手数料がいる。
遺産相続でも都心などでは地価が値上がりしすぎ、流動資産が少ないため、相続時に住処を売却しなくてはならないこともある。今後日本の人口は減少していく。一人っ子も多くなっている。親から不動産を受け継ぐことも多くなる。夫婦ともに一人っ子ならそれぞれ不動産を受け継ぐことになる。日本の一部を除いて不動産の価値は下がっていく傾向にあるかもしれない。
不動産に偏り過ぎた資産構成にならないように気を付けなければならない。
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